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コラム

実は立っているより座ってるほうが腰の負担は大きい?

「身体の不調を改善し、整える」
京橋にあるパーソナルコンディショニングジムCompathの辻です。

 

あなたは普段座っている時間のほうが長いですか?それとも立ったり歩いている時間のほうが長いですか?これは平日ではお仕事、休日については出かけるかどうかによって変わってくると思います。

 

外回りのお仕事や現場の作業員やスタッフなどであれば立ったり歩いている時間は必然的に長くなりますし、逆に事務系のお仕事などのデスクワーク中心であれば当然座っている時間が長くなってしまいがちですよね。

また、休日は出かければそれなりに歩いたりすると思いますし、出かけなければおそらく自宅でリラックスしてだいたい座っていることが多いかと思います。

 

立ったり歩く時間が多いとやはりしんどく感じますし、座るのも基本的には楽ですが長時間になるとこれもしんどさを感じますね。どのような姿勢であろうとそれが長時間に及ぶと疲労を感じます。

 

さて、立ったり歩いたりしているときと、座りっぱなしのときと疲労を感じている部位はどこでしょうか?前者は「脚」で後者は「腰」あたりではないでしょうか。

 

立っているときと座っているときの腰への負担

 

体重が70㎏の人をモデルに、様々な姿勢における腰椎椎間板へかかる圧力を調べた有名な研究があります。

 

 

 

先ず腰椎椎間板ですが、腰椎というのは脊柱(背骨)の内、腰あたりにある5つの椎体(骨)のことを言います。そしてこの腰椎同士の間にあるクッションの役割をした組織を椎間板といい、その第3腰椎(上から3つ目の腰椎)の椎間板にかかる圧力をいろんな姿勢で調べてみましたというのがこの研究です。

この腰椎椎間板に過剰な負担がかかり続けると、腰椎椎間板症や腰椎椎間板ヘルニアの発症へとつながりかねません。

 

 

Nachemson A :The lumbar spain.An orthopaedic challenge.Spain 1:59-71,1976 より引用

 

 

まっすぐ立っているときの圧力を100とした場合、まっすぐ座っているときの圧力は140ということで、実は立っているときよりも1.4倍の負担が腰の椎間板にかかっているということになります。

 

そして座ったまま、前かがみの姿勢になると185にまで上がり、立っているときの1.8倍以上の負担がかかっていることになります。座って前かがみの姿勢といえば、デスクワークの方は心当たりが多いのではないでしょうか?

立って前かがみの姿勢だと150なので、やはり座っていることで腰椎椎間板へのストレスは大きいということがわかりますね。

 

通常、私たちの身体は骨や筋肉,靭帯など様々な組織で身体にかかる負担を分散させていますが、上記のように座った姿勢になると腰椎の椎間板へ負担が偏りやすくなるということです。また、長時間同じ姿勢をとっていても椎間板の循環が滞り、これも負担になります。

 

実際に長時間座っていて腰あたりがしんどくなってくると立ち上がると楽になりませんか?身体にかかる負担が腰椎椎間板以外の組織に分散されるとともに姿勢を変えることにより循環が改善されたため、腰は楽になります。

 

座らないわけにはいかない...

 

座ると腰への負担が大きいからといって私たちは座らないわけにはいきません。足が疲れたら座って休みますし、家でくつろぎたいときは座ります。ではどうしたらいいのでしょうか?

 

答えはシンプルで、「長時間座り続けないようにする」ということ、「座るときの姿勢に気をつける」ということです。

 

例えばデスクワークやタクシー・運送業などのドライバーの方であれば、1~2時間に1回は立って歩くようにする、休憩時間は極力座らないようにするなど、それだけでも腰へのストレスは軽減されます。

 

また、座るときの姿勢ですが、先ほどの研究でもあったように前かがみの姿勢にあると腰へのストレスが増します。更に背もたれがない状態だと自然と腰部は後弯(丸まる)し、相対的に頭部が前方に位置するような姿勢になり、これも腰への負担が増加します。

 

 

座る際は背もたれがあれば深く腰掛けるようにしたり、膝がお尻より高くならないように座面の高さを調整したりして、できるだけ腰部の自然な前弯(反り)を保つようにして座ります。

日頃から意識するとともにクッションなどを使って背もたれとの間に挟んだり、座面の高さを調整したりすることで、自然な腰部の前弯を保ちやすくなります。

 

まとめ

 

どうだったでしょうか?

意外だったという方からそういうことかと腑に落ちた方もおられると思います。基本的に同じ姿勢をとり続けることは身体にとって負担となります。座っているときはその負担が腰に集中しやすいということですね。

 

また、座っている時間が長い人は太ももの後ろの筋肉(ハムストリングス)の柔軟性が低下しているケースが多いです。太ももの後ろの筋肉の柔軟性が低下していると、座ったときに骨盤が後傾しやすくなり、いわゆる前かがみの不良姿勢になりやすくなります。このあたりはまたどこかで詳しく書きたいと思います。

 

では、最後までお読みいただきありがとうございました。

(文/辻)

 

 

〈参考文献〉

・Nachemson A :The lumbar spain.An orthopaedic challenge.Spain 1:59-71,1976


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