ロゴマーク | Compath

コラム

ストレートネックと疲労感

「身体の不調を改善し、整える」
京橋にあるパーソナルコンディショニングジムCompathの辻です。

 

あなたは最近スマホやタブレット、パソコンの画面、テレビなどの画面を見る時間が多くなっていませんか?

 

アキュビュー(J&J社)が2000人の事務職員を対象に行った調査によると、パソコンの利用時間は年間1700時間だそうで、これは1日あたり約6時間30分となります。また、スマホの平均利用時間は1日あたり約3時間15分という別の報告もあり、人によっては1日9時間以上スマホやパソコンの画面を見ているということになりますね。

 

この時間を聞いただけで、それだけ酷使していたら目や首肩は疲れるだろうなという印象を持ってしまいます。

 

 

「スマホ首」、「ストレートネック」

 

最近では「スマホ首」や「ストレートネック」という言葉が一般化されつつあり、耳にしたことがある方も多いかと思います。このスマホ首やストレートネックは頭頸部前方位姿勢(Forward Head Posture)といい、上記のようなデスクワーカーをはじめ、若年層や他の幅広い年齢層でみられる姿勢です。

 

具体的には下図のように本来前弯している首の骨(頸椎)が、頭部が前に出ることによって前弯がなくなり、まっすぐのようになっている状態のことを指します。

 

 

このいわゆるストレートネックですが、姿勢が悪く見えるだけでなく、頭部が前方に位置することで頭部を後ろへと引っ張る筋肉が持続的な筋収縮にさらされ、筋肉が疲労し、緊張状態となり、血行が悪くなることで首こりや肩こり、頭痛などの症状を伴います。また、手や指先のしびれなどの神経症状が出ることもあります。

 

もしかして自分もそうかもと心当たりがある方も多いのではないでしょうか?

 

 

ストレートネックと疲労

 

この頭頸部前方位姿勢に関して、頭頸部前方位姿勢における疲労しやすさの要因が僧帽筋上部線維の筋活動の異常にあるという研究報告があります。

 

僧帽筋とは背中にひし形のようにある筋肉で、この上部線維はよく肩が凝ったときにコリを感じる筋肉です。

 

この研究では頭頸部前方位姿勢のグループとそうでないグループに分け、①楽な姿勢,②頭頸部を前に出した姿勢,③頭頸部を後ろに引いた姿勢をそれぞれ30分間保持させ,姿勢保持時の頭頸部の筋活動と疲労の関係を調べています。

 

すると、頭部前方位姿勢のグループはそうでないグループと比較して①②③すべての姿勢で疲労感が強く、僧帽筋上部線維の過剰な筋活動が生じていることがわかりました。また、③のように本来楽であろう頭頸部の位置へと姿勢と変えても疲労や筋活動量は変化しないということも明らかになりました。

 

これはつまり、ストレートネックの人は頭が前に出ているからといって単に頭を後ろへ引いてよい姿勢を作っても僧帽筋の過剰な筋活動は変わらず、僧帽筋の過剰な筋活動を解消しない限り疲れやすさは変わらないと捉えることができます。

 

じゃあ、良い姿勢を意識しても意味がないのかといえばそうではありません。

 

 

問題と原因

 

良い姿勢に正しても筋肉の過剰な筋活動は変わらず、筋肉の疲れやすさも変化がないので、先ずは筋肉の過剰な筋活動を抑制すること、つまりリセットしてあげて本来の機能を取り戻してあげることが大切です。ただし、せっかくリセットしても頭が前に出た姿勢のままだと再び元の状態に戻ってしまいかねません。そこで良い姿勢に正すということが重要になってきます。

 

頭頚部前方位姿勢の問題と原因に分けて考えると以下のようなイメージです。

 

  • 問題/肩こり(僧帽筋の過剰収縮)⇒ 筋肉をリセットすることで改善
  • 原因/不良姿勢 ⇒ 日常での意識やトレーニングによって改善

 

これはどちらか一方だけではなく、両方が大事です。問題に対処しても原因が改善されていなければ繰り返しますし、原因を改善させても問題は対処しなければ解消しにくいです。よくある「姿勢を意識しているのに変わらない...」「整体やストレッチでその時には楽になるけどまた繰り返す...」。これらはその問題と原因どちらかへのアプローチのみとなっている場合が多いのではないでしょうか。

 

 

まとめ

 

頭部前方位姿勢、いわゆるストレートネックはこれから先必ずと言ってもいいほど付き纏ってくる健康問題なのではないかと思います。特に仕事で座る時間が長い方や、モニターを見る時間が長い方、普段からスマホやテレビを見る時間が長い方は要注意です。

 

姿勢が気になる方や姿勢改善に興味がある方は、ぜひ一度ご体験ください。

https://compath-tr.com/service/

 

では、最後までお読みいただきありがとうございました。

(文/辻)

 

<参考文献>

・https://www.independent.co.uk/news/uk/home-news/office-workers-screen-headaches-a8459896.html

・Influence of forward head posture on muscle activation pattern of the trapezius pars descendens muscle in young adults,Yuichi Nishikawa, Kohei Watanabe, Takanori Chihara, Jiro Sakamoto, Toshihiko Komatsuzaki, Kenji Kawano, Akira Kobayashi, Kazumi Inoue, Noriaki Maeda, Shinobu Tanaka & Allison Hyngstrom,Scientific Reports volume 12, Article number: 19484 (2022)


Compath選ばれる理由 PICK UP

身体を整えるトレーニング

一人ひとり姿勢も違えば、筋力や柔軟性、生活習慣も異なります。そして、必要なアプローチも異なってきます。
Compathでは全てのお客様に画一的なサポートを行うのではなく、それぞれのカラダや目標に合わせて、カラダを整えるトレーニング(コンディショニング)を行いますので、初めての方やカラダに不安のある方も安心して通っていただけます。

経験豊富なトレーナー

整形外科やパーソナルジム、メディカルフィットネスで、10代〜90代、学生アスリートから術後のサポートまで、指導歴12年以上の経験豊富な代表トレーナーがセッション中しっかりと丁寧にサポートします。
Compathは毎回担当者が変わることもなく、代表トレーナーが継続的にサポートいたします。

チケット制

入会金や登録料、月会費は一切いただきません。
Compathでは1回から気軽にご利用いただけるチケット制を取り入れております。身体の状態やライフスタイルに合わせて柔軟にご利用いただけるシステムです。
週1回の定期利用や月に1回のカラダのメンテナンスやチェックなど、それぞれに合わせたサポートの形をご提案させていただきます。